大阪の現役調停委員に聞く。離婚調停の流れ

調停の流れ

次に、具体的な離婚調停の流れを説明しますね。まず、離婚をしたいと思ったご夫婦のどちらかが申立人となって、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。申立書には、離婚の動機をはじめ、親権や養育費、面会交流、財産分与、慰謝料、年金分割といった条件も記します。


調停の期日が決まれば、申し立てられた方に、裁判所から呼び出しがかかる。その前に先ほどの申立書を見て、「あなたはどうしますか?」という意向の確認が入ります。調停期日までに、その申し立てに対して同意するかどうかや条件への意見を書いて、提出します。


そして、調停期日になると、家庭裁判所にて、20分ずつ時間を区切って、双方から調停委員が話を聞くことになります。もちろん待合室は別室ですし、双方が同意しない限りは、別席です。


離婚という大きな問題を孕んで、双方の利害がぶつかる調停の現場というのは、スムーズに進む場合ばかりではなく、時には修羅場となることもあります。私が覚えている中では、奥さんを捜し求めて、裁判所内の待合室をあちこち走り回った人がいました。基本的にはご夫婦同日に調停をするのですが、このケースのように場合によっては、別の日に設定することもあります。


調停当日は、例えば妻が申立人の場合、こんな流れになります。まず最初は申立人からと決まっているので、奥さんを調停室に呼び、申立書の間違いがないことを確認。次に、旦那さんと交代して、「奥さんがこの条件で離婚したいと仰ってますが、いかがですか?」と聞きます。


それに対して、「やっぱり別れたくない」ということであれば、調停委員は「別れたくないということは、もう一度やり直せると思っているんですよね?」と聞きます。そこで、旦那さんから、「妻と関係修復するために、こういう努力をしたい」というのを聞き出して、奥さんと交代してもらい、「旦那さんがこういう努力をすると言っているので、やり直しては?」と伝えます。


「それでも夫婦関係を継続できない」ということであれば、ただ単に「認めない」というのは通らないので、その理由を聞かせてもらいます。1回の調停(2時間程度)で、このような一人約20分のやり取りを、交互に繰り返します。


2~3回こういう調停を繰り返して、「見立て」が行われます。これはもう意見の一致が見られないとなると、「不調」ということになります。それでも、どうしても別れたいということであれば、訴訟を起こすか、時間をおいて再度離婚調停を申し立てるか、ということになります。いずれにしても、円満解決というのはとても少なくて、全体の離婚調停の成立率は、大阪の場合で約4割というのが現実です。